子供の知能・IQは遺伝するのか?環境や教育の影響度。

子供の知能・IQと遺伝

将来、子供が優秀になるように、小さい頃から英才教育をしたりする親もいます。しかし、もし知能が遺伝による影響を大きく受けるのであれば両親の努力はあまり報われないかもしれません。

今回は、知能やIQに遺伝が与える影響についてわかりやすくまとめます。

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知能やIQは遺伝するのか

少しでも自分の子供は優秀になってほしいと願う親が多いのではないでしょうか。子供を優秀にするために、小さい頃から読み聞かせをしたり、早いうちに学習塾に通わせようとすることもあるかもしれません。

しかし、最近の研究では知能やIQは、遺伝の影響が大きいといわれています。結論からいうと、知能への遺伝の影響は50%といわれています。それ以外は、育ってきた環境や学習環境によることがわかっています。

家庭環境の知能への影響

実際に双子を対象にして遺伝が知能に与える影響について報告した研究を紹介します。

アメリカの研究チームが、「Psychological Science」誌に発表した報告では、一卵性双生児と二卵性双生児の成績を比較し、遺伝や家庭環境の要因の重要度を比較しています。今回の研究では、アメリカ人の双生児750組に対し、生後10か月と2歳児の2回にわたって知能テストを受けさせて結果を検証しました。

10か月の子供の知能に関しては、経済上のあらゆる階層においても、家庭環境が重要であるという結果でした。

しかし2歳児における知能テストの結果では経済状況によって大きな差が出ました。

親の経済状況が低い、いわゆる低所得の家庭で育った子供においては遺伝の影響はごくわずかで、親の教育方針などの環境の影響の方が大きいことがわかりました。具体的には、知能の個人差の約80%が家庭環境の影響を受けていました。

一方で、高所得の家庭で育った子供においては遺伝の影響が大きく、約50%であったということが明らかになりました。

つまり、何不自由なく暮らせるような所得が高い家庭で育った場合には、子供の知能は遺伝の影響を大きく受けるということです。

親のしつけの知能への影響

もう1つアメリカの研究チームから、「Intelligence」誌に発表された研究結果を紹介します。

今までの研究では、小さい頃から親が子供に読み聞かせを行ったり、食卓を家族そろって囲むことが子供の知能を高めるといわれていました。しかし、今回の研究では親による読み聞かせや積極的な会話が知能に目立った影響を与えないという結果が出ました。

研究では養子である若者と養子ではない若者を対象にIQテストを中高生の時と成人してからの2回行い、その結果を検証しました。すると、しつけの影響はないことがわかったのです。

今までの研究で、親のしつけが子供の知能に影響するといわれていたのは、そもそも読み聞かせを行う親は知能の高い人が多く、子供にもそれが遺伝しているのではないかと考えられました。

つまり、読み聞かせをしてもしなくても優秀な両親から生まれた子供は優秀になる可能性が高いということです。だからといって、読み聞かせなどを一切しなくてよいというわけではなく、知能に影響する50%は環境なので、子供にさまざまな可能性を与えようと親が努力するのはよいことです。

ただ、子供を優秀にしたいばかりに親が神経質になる必要はないということです。

両親が普通でも、子が天才・秀才になるケースは?

最近の研究の結果をふまえると、子供の知能には遺伝が約50%影響を与え、残りの50%は環境ということがわかります。そのため両親が優秀だと、子供も優秀になる可能性は高くなります。

しかし、いくら遺伝的に優秀な良い遺伝子を受け継いでいるとしても、遊んでばかりいたり、勉強する環境ではない場合には優秀にはなれない可能性があります。逆もまた然りで、両親が普通でも、勉強をする環境などがよければ子供が優秀になる可能性はあります。

今回紹介した報告からもわかるように、両親が低所得の家庭に育っているともともと持っている遺伝子のパワーを発揮できていない可能性もあります。しかし、その子供たちが経済環境がよい状態で育てば親よりも優秀になることがあります。

ちなみに現在のところ、天才になる遺伝子というものは明らかにはなっていません

知能に関連する遺伝子

今まで知的障害や言語障害、発達障害に関連する遺伝子が明らかになっているため、それらが知能や言語獲得の能力にどのように関連するかという研究が進められています。現時点で明らかになっている知能に関連する遺伝子について、以下にまとめます。

  • FOXP2遺伝子 : 言語能力に影響を与える遺伝子。言語障害や自閉症との関連が指摘されており、言語遺伝子ともよばれています。ヒトとチンパンジーでは、FOXP2遺伝子のうち2つのアミノ酸に違いがあり、この違いによってヒトとチンパンジーの言語能力に差ができたと主張する研究者もいるため、今後の報告が楽しみです。
  • CHRM2遺伝子 : 学習能力に関連する遺伝子。
  • COMT遺伝子 : 判断力に関連する遺伝子。
  • DRD2遺伝子 : 物忘れ、注意力に関連する遺伝子。
  • NMDA受容体遺伝子 : 記憶力に関連する遺伝子。
  • PAK3遺伝子、OPHN1遺伝子 : 脳の神経伝達に関わるニューロンの形成に関わる遺伝子。この遺伝子に異常があると知的障害を起こす原因になります。
  • GDI1遺伝子 : 神経伝達物質の放出に関連するといわれる遺伝子。GDI1遺伝子に異常があると知的障害を起こす原因になります。
  • NLGN3遺伝子、NLGN4遺伝子 : 自閉症との関連が指摘されている遺伝子。神経と神経をつなぐためのタンパク質を作る遺伝子。
  • FMR1遺伝子 : 知的障害に関連するといわれている遺伝子。

まとめ

知能やIQは遺伝の影響を約50%受けることがわかりました。経済的に安定している家庭で育った子供においては、環境よりもより遺伝の影響が大きく出るようです。

読み聞かせや家族での会話は、子供の将来の知能に影響を与えないことも最新の研究では明らかになっています。まだ、知能に関しては未知の部分も多いため今後のさらなる研究が期待されます。

<参考サイト>

http://www.nature.com/articles/srep11713

http://www.nature.com/mp/journal/vaop/ncurrent/full/mp2015108a.html

http://pss.sagepub.com/content/22/1/125.abstract

http://www.foxnews.com/health/2014/10/30/genetics-not-upbringing-main-influencer-in-childs-iq-study-says.html

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