痛風の原因とは。遺伝子検査で痛風のなりやすさがわかる。

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痛風は尿酸値が高いことによって起きる病気で、その名の通り痛風発作が起きると風が吹いても痛く、歩くことができなくなることもあります。

今まで、痛風はぜいたく病などともよばれ、美味しいものを食べている中年以降の男性に多いと考えられていました。

しかし、最近では20-30歳代にも痛風が増えており、遺伝子異常によって痛風を起こしやすい方もいることが明らかになっています。

今回は痛風と遺伝子検査についてわかりやすくまとめます。

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痛風の原因となる尿酸とは

尿酸は、体の中で細胞が壊れる時やエネルギー代謝の過程で産生される最終産物です。

また、プリン体を多く含む肉類やアルコールを摂取すると、老廃物として尿酸が産生されるため血液中に増加します。

このように尿酸が産生される原因には、体の中で産生されるものと体の外から食事などにより摂取されるものがあります。

尿酸はほとんどの動物で分解されるので問題にならないことが多いのですが、残念ながら一部の霊長類と人間において尿酸を分解する酵素が遺伝的に欠けているため尿酸がたまる傾向があるといわれています。 

痛風はなぜ起きるのか

痛風は、血液中の尿酸値が高いと発症します。原因としては、産生される尿酸の量が多いか、排出される尿酸の量が少ないかのどちらかになります。

例えば、プリン体が多く含まれる肉類やビールを食べた後に血液中の尿酸値が上昇して痛風発作を起こすことがあります。

一方で、腎臓の機能が低下していると尿酸を排出する力が弱っているので、痛風発作を起こしやすくなる可能性があります。

尿酸の正常値は、男女ともに7.0mg/dL以下といわれています。この数値を越えてしまうと尿酸が血液中に溶けていることができなくなり、尿酸結晶が関節痛などを引き起こすと考えられています。

痛風はなぜ体によくないのか

では、痛風はなぜ体によくないのでしょうか。もちろん痛風発作が起きると、とんでもなく痛いので日常生活どころじゃなくなります。

しかし、痛風の怖さは痛みだけではありません。

尿酸値が高い状態が続いていると動脈硬化を促進することが知られており、腎臓病の発症率を上昇させます。高血圧や心臓病のリスクになることもわかっています。

また、痛風の患者さんは尿路結石を起こしやすいといわれています。尿路結石も背中から腰にかけて鋭い痛みを自覚する病気で、時に結石を壊すための処置が必要になることがあります。

痛風に関連するABCG2遺伝子

今まで痛風は、美味しいものを食べている中年以降の男性に多いと考えられていました。しかし、最近では20-30歳代でも増加傾向にあり、尿酸を排泄しづらい遺伝子変異をもつ人がいることがわかっています。

尿酸の排泄に関わる遺伝子はABCG2遺伝子とよばれており、この遺伝子に特定の変異がある方は20代以下でも変異がない方に比べて、痛風の発症リスクが最大で22.2倍も高くなることが明らかになっています。

全体で見ると、ABCG2遺伝子に変異があり、尿酸の排泄機能が低下しているグループはそうでないグループに対して、痛風の平均発症年齢が6.5歳も若いことがわかりました。

つまり、遺伝子変異があるとより若い年齢で痛風を発症する可能性が高いということです。 

20代以下の痛風発症者の約90%にABCG2遺伝子変異を認めた

日本の研究チームが20代以下で痛風を発症した方を調べたところ、ABCG2遺伝子の変異を約90%に認めたそうです。

ABCG2遺伝子に変異があっても、変異の仕方で尿酸の排泄機能が50%低下、75%低下、100%低下など個人によって違いがあります。尿酸の排泄機能の低下率が100%に近いほど、痛風を発症しやすいといえます。

20代以下で見てみたところ、尿酸の排泄機能が50%程度に落ちている場合でも正常に比べて痛風の発症リスクは15倍、25%の軽度低下の場合でも6.5倍高くなることが明らかになっています。

遺伝子検査の結果によって痛風リスクがわかる

尿酸の排泄に関わるABCG2遺伝子の異常は、遺伝子検査によって測定することができますが現時点では保険適用となっていません。しかし、今後臨床でその実用性が認められれば近い将来に保険適用になる可能性もあります。

痛風を発症した方を対象にABCG2遺伝子検査を行い、遺伝子異常を認めた場合には異常がない方に比べて厳しく食事指導や生活指導を行った方が今後の再発のリスクを低下させることができるかもしれません。

また、痛風を発症する前にABCG2遺伝子検査を行えば、将来痛風を発症するリスクを事前に知ることができるため、普段からプリン体の多い食事を控えるなど対策をとることが可能になります。

家族に痛風を起こした既往のある方がいる場合には、自分もABCG2遺伝子に異常がないか調べておけば痛風の発症を予防できるかもしれません。 

遺伝子変異によって低尿酸血症となることもある

今まで尿酸値が高いことによって起きる痛風に関連する遺伝子変異についてまとめましたが、実は反対に低尿酸血症となる遺伝子変異もあることがわかっています。

すでにわかっている遺伝子異常は、URAT1とGLUT9に関するものです。これらの遺伝子に異常があると、尿酸が腎臓から排泄されやすくなり、運動の後に腎機能障害を発症したり、尿路結石を起こすことがわかっています。

治療法は確立されておらず、運動前の十分な水分補給や腎臓に影響を与える鎮痛薬の内服を控えることが推奨されています。

国は難病に指定しており、原因解明のための研究が続けられています。

まとめ

ABCG2遺伝子に異常があると、尿酸を排泄する機能が低下するため痛風を発症しやすいことがわかりました。

将来的にはABCG2の遺伝子検査をすることによって、個人に合わせた痛風の発症リスクを予測し、食事指導や生活指導を行うことができるようになるかもしれません。

<参照サイト>

https://sangakukan.jp/journal/journal_contents/2014/04/articles/1404-03-2/1404-03-2_article.html

http://www.bml.co.jp/moreinfo/info02

http://www.asakusa-clinic.or.jp/gout.html

http://www.tufu.or.jp/gout/gout2/61.html

http://www.nanbyou.or.jp/entry/756

 

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