遺伝子検査の種類と特徴。検査キットでどこまで分かるのか。

dna/遺伝子検査

遺伝子を検査すれば、その人の特徴や病気のかかりやすさ、将来起こるがんのリスクなどがわかるといわれています。一方で、病院で日常的に行われているウィルスや細菌、白血病細胞の同定なども遺伝子検査と呼ばれます。

最近ではインターネットでも遺伝子検査キットを購入し、遺伝情報を簡単に調べられるようになりました。今回は、身近になった遺伝子検査の方法や種類、特徴などについてわかりやすくまとめます。

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遺伝子検査には大きく分けて3種類ある

遺伝子検査とひとことでいっても、大きく分けると3つあります。一般的には、遺伝子検査というとヒト遺伝学的検査を思い浮かべる人が多いかもしれません。まずは、3種類の遺伝子検査の違いについて説明します。

①病原体遺伝子検査(病原体核酸検査)

この検査はヒトの遺伝子を調べるわけではなく、ヒトに感染するウィルスや細菌などのDNAを特定し、感染しているかどうか判断する検査です。

細菌やウィルスに感染した血液や痰などを培養する検査が数日かかることに対し、遺伝子検査は数時間で判定できるので早く見つけて、早く治療できるメリットがあります。実際に病院で頻繁に行われている検査であり、遺伝子検査全体の中で約90%以上を占めるといわれています。 

②ヒト体細胞遺伝子検査

実際にがんを発症している細胞において、がん細胞特有の遺伝子異常などを検出する方法です。例えば白血病で遺伝子異常が検出できると、再発の可能性の高さや治療効果の判定に役立ちます。

インターネットで購入できる遺伝子検査キットのがんの遺伝子検査は、がんの発症のしやすさを判断するための検査であり、発症しているがんを調べることはできません

③ヒト遺伝学的検査

一般的に遺伝子検査というと、この遺伝学的検査を思い浮かべる人が多いかもしれません。その人が持っている遺伝情報は、基本的に生まれてから死ぬまで一生変わることがないので、その人の遺伝情報を調べれば遺伝病の発症の予測や刑事事件が起こった時の個人の特定をすることができます。

病院では家族に遺伝性の病気がある方に対して、その遺伝する病気に特徴的な遺伝子異常を検出できるかどうか診断のために行います。胎児に対する絨毛や羊水を用いた出生前診断も遺伝学的検査の1つです。

最近では、遺伝子の解析技術の進歩により、インターネットで遺伝子検査キットを購入し数千円から数万円で検査をできるようになりました。以前は数百万円から数千万円かかった遺伝子検査も、技術の向上により安く早く検査できるようになっているということです。

市販の遺伝子検査キットでは、病気のかかりやすさや体の特徴、祖先などについて調べられますが、先ほど説明したような病院で行う特定の病気を発症する可能性が高い遺伝子異常については調べてはいけないことになっています。

今回はヒト遺伝学的検査ですが、例えば植物に関しても遺伝学的検査を行うこともあります。具体的には、遺伝子組み換えが本当にされてないかどうかの確認をするために用いられたりします。

DNAの採取方法とは

基本的に私たちの体の細胞には全てDNAが含まれているので、どの細胞でもDNAつまり遺伝情報を検査できます

例えば、血液、唾液、頬の粘膜をこすったもの、皮膚、筋肉、毛根、精液、絨毛、羊水などが検体として使用されます。

最も信頼性が高いDNAの検体は血液といわれていますが、市販の遺伝子検査キットでは唾液などの簡単に採取できる検体が使用されています。唾液の場合は、時にDNAの質や量にばらつきはあるものの、数十回の検査をするには十分といわれています。

DNAは物質として比較的安定性が高いといわれており、凍結しておけば長期間保存できますし、時間が経っていても検査をすることができます。

採取したDNAを解析する方法とは

遺伝子検査には大きく分けて3種類あることを紹介しました。次に、採取したDNAを解析する方法についてまとめます。

遺伝子の特徴を調べる前には、まず唾液や血液などから採取したDNAを検査できるように増やさなければいけません。

では増やしたDNAをどのように解析して遺伝子の異常があるかどうか調べるのでしょうか。DNAの解析技術は日々進化しており、それぞれの目的に合わせて多くの方法があります。

今回はヒト遺伝学的検査において比較的よく行われている、DNAを増やす方法と解析方法について紹介します。

まずは採取したDNAを増やすPCR法

PCRとは、polymerase chain reactionの略で、DNAを増やす技術のことをいいます。DNAは、「遺伝子とは?DNAとの違い。癌(がん)などの病気との関連性」でもまとめているように、アデニン、グアニン、シトシン、チミンという塩基から成り立っています。 アデニンはチミンと、グアニンはシトシンとしか結合しないという特性を利用して、DNAを反応させて増やし解析をできるように準備します。

PCR法では、DNAを1サイクルで2倍に増やせるので、数時間で100万から1000万倍にすることができます。

つまりPCR法を行えば、少ないDNA量から何度も検査できるようになります。

次にDNAの解析方法について説明します。 

マイクロアレイ法

PCR法によって増やしたDNAの解析方法としてマイクロアレイ法があります。市販の遺伝子検査キットでは、この方法が用いられていることが多いです。この技術は2000年に登場した技術であり、コストが安い上に検査の精度も増しているという特徴があります。

マイクロアレイ法では、プラスチックやガラスの上に検査するDNAと結合するためのものが高密度に配置されています。その高密度に配置されているもののことをマイクロアレイまたはDNAチップとよびます。

マイクロアレイ法では、事前に目的とする遺伝子の異常、または特徴を分かっている必要があります。なぜなら、マイクロアレイにDNAが結合するかしないかで目的とする遺伝子が検体に含まれているかどうか確認するからです。

シークエンシング法

マイクロアレイは目的とする遺伝子の異常や特徴が分かっている場合には、効率よく検査できるよい方法です。しかし、未知の遺伝子異常を調べたい時や全部の遺伝子の調査には不向きです。

DNAのシークエンシング法とはDNAを構成する塩基配列を解析し、その順序を全て明らかにする方法です。

コストが高いという問題点がありましたが、近年の技術の向上により改善されつつあります。いずれ市販の遺伝子検査キットの解析にも利用されるのではないかと考えられています。

病気のリスクや自分の特徴を調べるための遺伝子検査キット

最近では、多くの会社から病気のリスクや自分の特徴、祖先まで調べられるような遺伝子検査キットが販売されています。会社によってそれぞれ特徴があり、主に以下のような種類があります。

  • 生活習慣病の発症リスク(糖尿病、高血圧、肥満など)やがんの発症リスク
  • アルコールへの依存性
  • 薄毛や歯周病
  • そばかすや肌のくすみなど全て含んだパック
  • 生活習慣病を検査できる生活習慣病パック
  • あらゆるがんの発症リスクを検査できるがんパック
  • 皮膚や髪に関する情報を検査できる美容パック
  • ダイエット関連パック
  • 祖先を調べるパックなど

値段によってプランの種類に幅があります。つまり自分がどんな遺伝情報を調べたいか考え、自由に選べるようになっています。

遺伝子検査キットはインターネットなどで購入後に、唾液や頬の粘膜をこすったものなどを提出すると数週間から数か月で検査結果が返ってくるそうですが、各社によってサービス内容も違います。例えば、遺伝情報に基づいたアドバイスなどが違います。事前によく調べて、自分に合ったものを選ぶようにするとよいです。

このような市販の遺伝子検査セットのメリットは、自分の特徴を知り、病気を予防することができる点です。例えば肥満や糖尿病になりやすいと分かったら、日々の食生活や運動に気をつけようと思う良いきっかけになります。

ただし、気をつけなくてはいけないのは多くの生活習慣病やがん、膠原病などは、特定の遺伝子のみによって引き起こされるのではなく、日々の食事や喫煙、汚染物質などさまざまな要因、いわゆる環境因子によって発症すると考えられています。もし自分ががんや生活習慣病のリスクが低いからといって、暴飲暴食をして好き勝手にしても大丈夫かというとそういうことではありません。

また、市販の遺伝子検査キットでは病気の診断に関わるものは含んではいけないことになっています。そのため、検査した時点で何らかの病気を発症し始めていても遺伝子検査キットの内容だけでは特定できません。

遺伝子検査キットは、あくまで自分の特徴や病気へのかかりやすさを知ることができるものだと考えるとよいです。

まとめ

DNAは唾液や血液などから採取でき、PCR法で十分な量に増やしてからマイクロアレイ法やシークエンシング法で解析することがわかりました。目的とする遺伝子の異常や特徴を調べるような市販の遺伝子検査キットの場合には、現時点でマイクロアレイ法が適しているようです。

遺伝子の解析技術の向上により、遺伝学的検査は身近なものになってきています。

MYCODE(マイコード)の検査結果・料金・申込方法など【遺伝子検査キット】

2016.08.07

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