薄毛(AGA)と遺伝の関連性。遺伝子検査の信憑性など

AGAと遺伝子検査

薄毛は男性に多い印象があるかもしれませんが、最近では女性でも増えています。薄毛に関する遺伝子検査はリスクを知るのに有効でしょうか。親が薄毛だと自分にも遺伝するのではないかと思う人は多いかもしれませんが、本当でしょうか。

今回は、男性、女性それぞれの薄毛の原因から遺伝子検査でわかる薄毛のリスク、親からの遺伝の影響などについてわかりやすくまとめます。

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AGA(男性型脱毛症)とは

AGA(男性型脱毛症)の原因

男性型脱毛症は、英語でAndrogenetic AlopeciaといいAGAと略します。

男性型脱毛症は前頭部や頭頂部から薄毛になるという特徴があり、M字型薄毛、O型薄毛などともよばれます。男性型脱毛症の原因には、男性ホルモンが大きく関与していると聞いたことがあるかもしれません。

男性型脱毛症は、男性ホルモンであるテストステロンが代謝されてできるジヒドロテストステロンが毛根にあるアンドロゲン受容体(アンドロゲンレセプター)と結びつき、健康な毛髪に必要なタンパク質を作れなくなるために薄毛になると考えられています。

確かに男性型脱毛症に男性ホルモンが与える影響は大きいですが、間違ったヘアケアや睡眠不足、バランスの悪い食事、ストレス、喫煙、アルコールなどの生活習慣も男性型脱毛症の原因になることが知られています。

増えている女性の脱毛症(FAGA)

女性の薄毛の原因は、男性のように男性ホルモンが主な原因といえるほどシンプルではないと考えられています。ホルモンバランスの変化やバランスの悪い食事、ストレス、間違ったヘアケア、髪に負担を与えるヘアスタイル、喫煙、貧血など原因はさまざまです。

40代半ばを超えると徐々に女性ホルモンの分泌が減少するので、相対的に男性ホルモンが優位になるので女性でも男性型脱毛症を発症する可能性があるといわれています。男性型脱毛症はAndrogenetic AlopeciaといいAGAと略しますが、女性の場合はFemale Androgenetic AlopeciaといいFAGAと略します。

近年、女性の社会進出に伴うストレスの増加に加え、生活習慣の乱れがちな女性も増えている影響で女性の脱毛症が増加傾向にあるといわれています。

AGA遺伝子検査とは

近年多くのクリニックやインターネットで販売されている検査キットで行われているAGA遺伝子検査は、アンドロゲンレセプター遺伝子(AR遺伝子)を調べて男性型脱毛症の発症しやすさ、または将来発症するリスクを推定するといわれています。アンドロゲンレセプター遺伝子は、男性ホルモン受容体遺伝子とも呼ばれます。

具体的には、AR遺伝子上の「CAG」「GGC」という塩基配列が何回繰り返されているか(リピート数)を調べます。CAG、GGCのそれぞれのリピート数を合計した基準値を38として、基準値より小さければAGAのリスクが高い、基準値より大きければAGAのリスクが低いと判断します。

検査は毛髪、爪、血液、頬の粘膜、唾液などで行うことができます。薄毛に関する遺伝子検査だからといって毛髪で行わなければいけないわけではありません。

値段は1〜3万円と医療機関や自宅でできる検査キットによって幅があります。

男性だけでなく、女性の薄毛の原因としてAR遺伝子の関与があるかどうかも調べることがあります。

AGA遺伝子検査の信憑性

ではAGA遺伝子検査の結果はどれくらい信じてよいものなのでしょうか。

そもそもAGA遺伝子検査が広まったきっかけになった報告では、48名の男性と60名の男性を対象にした小規模な研究でした。この研究では、AGA患者においてCAGリピート数が少なかったと報告されました。

しかし残念ながら、その後に報告された研究ではCAGとGGCリピート数とAGAのリスクに関する相関は否定されています。

実際にAGA遺伝子検査を行って、すでに薄毛の人がAGAのリスクが低いという結果になったり、AGAのリスクが高いといわれる人が薄毛にならないということは起こっています。

また、遺伝が薄毛に与える影響は70〜80%といわれています。遺伝が影響する割合は比較的高いですが、他にも生活習慣や日頃のヘアケアなども影響するので一概に遺伝子検査で確定できるわけではありません。

ではAGA遺伝子検査を受ける意味はないのでしょうか。そういうわけではなく、AGAの治療薬が効きやすいか効きづらいかの判断には良さそうです。

フィナステリド(治療薬)の効きやすさはわかる

AGA患者の治療において主に使用される薬にフィナステリドというものがあります。

フィナステリドは、5α-還元酵素阻害薬とよばれるもので男性ホルモンであるテストステロン からジヒドロテストステロンに変換されるのを阻害する作用があります。ジヒドロテストステロンがAGAの原因になっているので、フィナステリドの効果があればAGAの進行を抑えることが期待できます。

AGA遺伝子検査によってAGAを発症するリスクは予測できない可能性があると書きましたが、フィナステリドが効きやすいかどうかはわかると現時点では考えられています。具体的には、CAGリピート数が23.5以下の方では、フィナステリドが効きやすいそうです。

ただし、現時点でAGAに最も有効とされている治療薬はフィナステリドなので、効きにくい体質とわかっても治療内容が大きく変わることはないかもしれません。しかし、そういう方に対してはフィナステリドだけに頼る治療ではなく、フィナステリド以外のビタミン投与や生活習慣の改善により薄毛の進行を抑えられる可能性があります。

父や祖父からハゲ・薄毛は遺伝するか

AGAに関連するAR遺伝子は、性染色体であるX染色体上に存在することがわかっています。

XXであれば女性、XYであれば男性となります。性染色体は、母親と父親それぞれから1つずつ受け継ぎます。つまり受精した精子がXをもっていれば、母親の卵子のXと合わさり子供はXXの女性になります。受精した精子がYをもっていれば、子供はXYとなり男性になります。

AR遺伝子はX染色体に存在するので、父親がAGAであっても子供が男性の場合には、父親のX染色体は引き継がれていないため必ずAGAになるわけではありません。しかし、母のX染色体にAGAになりやすい遺伝情報が組み込まれている場合には、子供がAGAを発症する可能性があります。このことから母方の祖父が薄毛だと父親が薄毛でなくても、子供が薄毛になる可能性があると考えられています。

ただし、遺伝が薄毛に影響するのは70〜80%なので、母方の祖父が薄毛でも自分が薄毛になるとは限りません。

まとめ

男性と女性の薄毛の原因には、男性ホルモンだけではなく食生活などの生活習慣が影響します。

薄毛に関連する遺伝子検査は、薄毛になりやすいかどうかを判定する目的よりも、薄毛に対する治療薬が効きやすいかを判断する目的で使った方がよさそうです。

薄毛の遺伝子検査で、薄毛になりやすいと判定されても薄毛にならないこともありますし、薄毛になりにくいと判定されても薄毛になってしまうことはありうるので検査結果は参考程度と考えましょう。

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